おいも研究室

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読書『The Third Door/アレックス・バナヤン』

この本の著者アレックス・バナヤンは、自分の置かれている状況にフラストレーションを感じている中から、その状況を一変させて夢を掴んだ。どこにでもいるような普通の学生だったバナヤンは、たった数年でTフォーブス誌の「30歳未満の最も優れた30人」、ビジネス・インサイダー誌の「30歳未満の最もパワフルな人物」として選出されるほどになった。一体どうして、彼は夢を掴むことができたのか。

ゴールはどこか

まず、バナヤンの第1の特徴として「夢(ゴール)」が明確ということが挙げられる。バナヤンは「世界で屈指の成功者達から成功の秘訣(サードドアの開け方)を聞き、自分たち若者世代に共有する」ことを、自分の「ミッション」に掲げる。走り出し始め、走り続けることができたのは、そのミッションが鮮明だったからであると言える。たとえ他の誘惑や責務があったとしても、コースアウトすることは無かった。

ゴールは鮮明である必要があるが、走り始めた段階ではそのルート(夢の実現方法)については明確でなくてもいい。試行錯誤していく中で常に最善手を選んでいければいい。バナヤン見てると、漠然とした夢、憧れだけで走り始めて、色々な助言者からのアドバイスをもとに、後から次第に手法がついてきている姿が見受けられる。

本書の中で、ティム・フェリスが幸福の反対は「退屈」であり、幸福の同義語は「興奮」であると述べている。バナヤンにとっての興奮はミッションであり、ミッションを通じて見る世界であった。自分にとっての興奮とは、自分の本当のモチベーションは何だろうか。

走り抜ける行動力

2つ目の特徴は、その行動力に見られる。バナヤンは自分の夢、ゴールに向け、短期間で全力疾走をしている。とにかく、ミッションを達成するために、成功をしている人に直接会いインタビューをとるために、あらゆる手段を尽くす。これは、恋愛に似ている。

惚れ込んだ対象に、アプローチするにはどうしたらいいか。好きな人に会うためには、会うに見合った知識がないと(会うに見合った人物にならないと)いけない。そのために、相手に失礼のないようできる限り自分を高め、相手を喜ばせられるようになることが必要である(それは成長に繋がる。)しかし、いつまでも怖気付いていては何も進展しない。失敗を恐れず、どこかで勇気を振り絞って、一歩踏み出さなければいけない。

まとめ

バナヤンは、サードドアの叩き方を成功者から聞き取ろうとするが、まさにこの青年の生き方こそがサードドアの叩き方に感じる。自分は、短く一度きりしかない人生で、一体何を残すことができるだろうか。何を成し遂げたいのか。それがわからないと、一生変化は起こせない。